インターネットってなんだろう?
「たくさんの情報・人・チャンスに出会え、日常生活を支える場」と聞いて、あなたはどんなことを思い浮かべるでしょうか?これまでなら多くの人が「都市」を連想したはずです。都市には学校や店、役所、仕事、人との出会いが集まっています。ただ、都市を利用するには移動が必要です。道路や鉄道といった交通網が整っているからこそ、私たちは都市の機能にアクセスできます。逆に交通網が発達していないと、たとえ便利な場所と言われても、都市にアクセスすることは稀になります。
これを現代に置き換えると、交通網の代わりにあるのが通信網です。インターネットは、都市に「出向いて」いたはずの用事や交流を、移動せずに手元で扱えるようにした仕組み、と捉えると生活感が出てきます。買い物、調べもの、連絡、予約、手続き、娯楽。都市の機能がポケットに入った感じです。
この見方をすると、ネットの使い方のイメージも「普段のお出かけ」に近づきます。外出には、目的と安全と計画が要ります。どこへ行くのか、何をしに行くのか、何時に帰るのか。危ない道は避ける、暗くなる前に戻る、困ったら連絡する。インターネットも同じで、「ネットの街に出かけて、帰ってくる」までをひとまとまりの行動として捉えると、上手な使い方が見えてきます。つまり「ネットを上手に使う」とは、ネットの街を自由に利用しながら、生活を豊かにできること。そして、出かけっぱなしにならず、ちゃんと日常へ戻ってこられることです。
ネットは特別な世界ではなく、日常そのものに入り込んでいます。端末をいじっている子どもの姿だけでなく、その子の意識が広い世界につながっていると考えることで、子どもとネットの関係をより現実的に捉えることができます。
子どもが成長に合わせて「都市の使い方(活用方法・歩き方・過ごし方)を覚えていくように、ネットも成長に合わせて生活に取り入れていくのが自然です。最初は近所の公園まで、次に友達の家まで、やがて電車に乗って一人で街へ。行動範囲が広がるときには、大人が道を教え、約束を決め、失敗のフォローもします。
ところがネットでは、「子どもの方が知っている」「新しいことはすぐ覚える」「デジタルネイティブだから大丈夫」と言いながら、子どもを一人で街に放ったままにしてしまいがちです。大切なのは、知識の多さよりも“帰ってこられる使い方”を一緒に身につけること。ネットの街をどう歩き、どう距離を取り、どう戻るか。そこを家庭と学校と地域で共有できると、子どもは安心して自由を広げていけます。






