前橋市市民提案型パートナーシップ事業2016
・平成28年度に実施した市民提案型パートナーシップ事業の実施報告
「小中学生の携帯電話利用問題に対する総合的な取り組み」と題した一連の活動が終わりました。この事業では、問題行動の抑止に重点を置く従来型の指導(情報モラルを含む)とは異なり、子どもの成長のあり方や社会性の習得などを中心に据えた子育て・教育のあり方を具体化することが狙いでした。
単年度事業でしたが、これを足がかりに地元教育委員会との関わりを深め、内容の充実と他地域への展開を目指します。
今後この事業で養った技術や成果物は、「まえばしネットスクラム」に継続され、持続可能な活動モデル作りへと発展させていく予定です。
本事業で行った取り組みは以下の通りです。
① 小冊子の制作・配布
小学5年生から中学3年生の子を持つ保護者と地域団体を対象に小冊子「みんなで考えよう!自分らしいネット社会の歩き方」を配布しました。この冊子は、小中学生の携帯電話等使用に関する前橋市の基本的な考え方と今後の取り組みの方向性を示すことを目的に制作しました。
発行部数は2万部。小中学校保護者の他に子供会をはじめ地域団体への周知、さらには当協会が関係する他地域の学校や教育行政へも積極的に配布しました。
② 中学校入学説明会用動画制作
保護者への周知方法として、2月3日の中学校入学説明会時に放映できるショートムービーを制作しました。動画の趣旨説明や教職員への理解などの調整に時間が取れなかったため、今年度の使用は、あらかじめ協力校として指定させていただいた小中学校(小中各5校)に限定しました。
動画再生時間は、どんな場面でも使えるよう約5分としました。提供した中学校では、入学説明会の他に、学年PTAや親子参加型の講演会の会場で、開会前の時間に放映するなどの報告を受けました。
また、動画はYouTubeとFacebookに投稿し、2月5日以降これまでに400回程度再生されました。
本動画の趣旨や詳しい説明につきましては、解説資料(PDF)をご覧ください。
YouTube
③ インターネット利用に関する講演会実施
市内小中学生および教職員を対象とした講演会を行いました。本事業では教員研修1回、小学生対象講演2回、中学生対象講演3回実施しました。
④ ネットリスク診断・検定教材制作
総合学習の時間など情報モラルについて指導する授業で使用できる具体的な教材として、ネットリスク診断書と知識検定を開発しました。協力校を対象に、指導担当教諭への説明を行ったうえで資料を提供しました。
対象は小学5年生~中学3年生までとして、小中それぞれレベルの異なる2種類の資料を制作しました。「検定は質問の視点が新しく、子ども達も興味を持って取り組めた」「教員も全問正解できず勉強になった」「リスク診断は日常生活とネット利用の関係性を意識して指導するのに役立った」などの実施報告を受けました。
※ネット利用リスク診断シートとインターネット知識検定はダウンロードページからダウンロードできます。
⑤ 市立前橋高校スマホ・ルール作り支援
市立前橋高校のスマホ・ルール作りの取り組みを支援しました。各クラス2名からなる生徒代表を対象とした研修会を行い、その後7月に全校生徒対象に意識調査(アンケート)を行いました。その結果を踏まえ生徒代表と話し合い、ワークシートを用いてクラス討議を経てルールが策定されました。その後全校生徒を対象に講演会を開き、3月には効果測定(ワークシートとアンケート)を実施しました。